やっと会えたね、仙丈ケ岳
プロローグ
過去ブログからの画像です。
仙丈ケ岳。南アルプスの女王とも呼ばれる山です。この山はボクにとって因縁深い山なのです。
一昨年、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳の縦走をしようとしたものの、雨で途中撤退したことがありました。
昨年も甲斐駒~仙丈縦走をしようとしたんですが、この時はバテて甲斐駒だけで断念してしまいました。
仙丈ケ岳だけでも登ろうと思って出かけたものの、現地に行くバスが出ていないことを知らずに茅野まで行ったなどというおバカなことをしたこともありました。
その仙丈ケ岳に、「今度こそ」ということで計画しました。3度目ならぬ4度目の正直というところです。
まず計画したコースです。
1日目:北沢峠~仙丈小屋(宿泊)
2日目:仙丈小屋~仙丈ケ岳~小仙丈ケ岳~北沢峠
1日目は山小屋に行くだけ。お楽しみの縦走は2日目、という計画です。歩行時間はトータルで8時間というところ。仙丈ケ岳は3000mを超える高峰ですが、これなら中々お手軽に楽しめるコースかな、という感じです。
ところが‥‥。
8月末からアホで💩の忌々しいトリプル台風が発生したせいでしょう、予定日の天候が怪しくなってきました。縦走をする2日目は☂マークも付いているのです。
ボクと仙丈ケ岳って相性が悪いのだろうか😢
などとも思ってしまいました。とりあえず2日目の天気予報、一日中☂というわけではなさそうなので、予定どおり決行することになりました。
1日目
戸台駐車場
長野県伊那市。登山口の北沢峠へは、ここから発着する林道バスでしか行くことが出来ません。ここまでの交通手段も便が悪く、JR茅野駅からバスがあるのですが、毎日というわけではないのです。なのでマイカーでやって来ました。
チラッと見えるのは、南アルプスの鋸岳。
天気、いいですね。本当に2日目の明日、天気が崩れるの❓ でも、予報では間違いなさそうです。このまま計画どおり歩くと、今日こんなに天気がいいのに、明日は(もしかしたら雨の中を)全く展望を楽しめない山歩きになるかもしれません。
そこで‥‥、
計画変更❗
予定したコースを逆に歩き、
天気のいい今日のうちに山に登ろう❗
問題は山小屋へのチェックイン。15時までには入ってくれと云われています。登山口を出発するのが11時00頃として、予想歩行時間は4時間。オーバーするかも。時間を見てヤバいと思ったら山小屋に電話する、電波が通じなかったら到着した時に平謝りする、などとあれこれ考えて変更プランを決行することとしました。
これは南アルプス林道バス。これに乗って登山口の北沢峠へ向かいます。
北沢峠
林道バスの終点。南アルプスの甲斐駒ヶ岳と仙丈ケ岳の登山口です。
仙丈ケ岳に向かってスタート。
北沢峠の標高は2032m。でも森林限界ではありません。まだこんな樹林の中の道です。
ファイト! 些細な事ですが、ちょっと嬉しくほっこりします。
中々傾斜のある道です。
途中にあった鉄階段。
三合目。木々の間から覗く山。多分、北岳でしょう。
続く山道。
ガレ場もありました。
少し傾斜が緩くなりました。
登山客が休憩しています。
大滝ノ頭
ここは五合目。仙丈ケ岳へ直接行ける登山道と、馬ノ背ヒュッテと仙丈小屋を経由して仙丈ケ岳へ行く登山道との分岐点です。
また傾斜が厳しくなりました。
でも空が近くなってきました。
森林限界を超えたようです。
振り返ると甲斐駒ヶ岳が見えます。ただし山頂部、雲が掛かっています。
六合目。手前の山は最初のピーク、小仙丈ケ岳でしょぅ。
森林限界を超え、アルペンムードが出てきました。
あれは北岳。
よ~く見ると‥‥、
富士山ですね。
さらに続く仙丈ケ岳への道。
小仙丈ケ岳のまき道との分岐。もちろんまき道には行かず、小仙丈ケ岳へ。
そしてピークが見えてきました。
小仙丈ケ岳 標高2864m
ここは仙丈ケ岳の七合目でもあります。
仙丈ケ岳が真ん前に見えます。
さあ、次はいよいよ仙丈ケ岳です。
先程のまき道と合流します。
この辺り、快適な稜線歩きです。
左手に見える北岳と富士山。
鎖場出現。
岩場です。
仙丈ケ岳に向かって登ります。
道標が見えます。
「仙丈小屋分岐」とあります。今日の宿泊地・仙丈小屋への近道で、10分で行けるようです。現在の時刻は14時過ぎ。仙丈ケ岳に登って小屋へ下りても15時に十分間に合います。このまま登りましょう。
山頂が見えてきました。
仙丈ケ岳への最後の登り。
ついに山頂です❗
仙丈ケ岳 標高3033m
雨で途中撤退、バテバテになって途中撤退、本当にここまで来るのが何と遠かったことか。今回も天気がギリギリまでヤキモキさせられましたので、山頂に立てて感無量です。
こちらは山梨百名山の山頂標識。長野県側から入山したのですが、山頂は長野県と山梨県とが交錯しています。
山頂に祀られていた神様。
再び北岳を見ます。
こちらは甲斐駒ヶ岳。やはり雲が掛かっています。
見下ろすと、今日の宿泊地、仙丈小屋が見えます。
では下山です。今回の山旅一番の楽しみが初日で終わった。なんか呆気ない。
と、何と甲斐駒ヶ岳❗ ずっと雲が掛かっていたのが、雄姿を現しました❗
こちらは甲斐駒に連なる鋸岳。
今回の山旅、甲斐駒が見れないのがイマイチだなぁと思っていたので、ここにきて甲斐駒が見れて大満足です。
ウラジロナナカマドが実をつけていました。
そして今日の宿泊地に到着しました。
仙丈小屋
仙丈ケ岳山頂へ30分という場所に立つ山小屋です。
受付を済ませてコーヒーブレイク☕
夕食前、小屋の外に出てみました。真ん前に見える仙丈ケ岳。
甲斐駒ヶ岳と鋸岳。
甲斐駒、大きく撮ってみました。
夕食です。テーブルではなく座卓だったのが辛かった。
※仙丈小屋に宿泊する場合、注意してください
今回失敗したことが一点。小屋のHPに「トイレが水洗」と書いてあったので、なら小屋で水の補給ができるのだなと思って来ました。確かに小屋近くに水場があるのですが、涸れる
ことが多いようです(とくに夏場)。なので小屋で補給することはあてにしないで、登る前に用意しておく、または馬ノ背を経由する場合、馬ノ背ヒュッテで補給するようにしましょう。予約の時に確認するのもいいですね。
2日目
昨日があんな天気が良かったのに、朝起きてみると小屋の前がご覧の通り。ガスと霧雨と風。ホント、昨日のうちに登っておいて良かった❗
2日目とは言っても、今日はもう下に下りるだけ。呆気なくはあるけど仕方ありません。今回はこれが良かったのです。
ライチョウ出現❗
仙丈ケ岳での目撃をよく聞いていたので見れたらいいなと思っていました。
「ライチョウはガスると出てくる」と言われます。これは真実でしょうね。天敵が多いので、天気が良くない時が安心して活動できるということです。
ガスの中を歩きます。天気が良かったら快適に歩ける所なのでしょうね。
ハイマツの中の道。
小屋が見えます。
馬ノ背ヒュッテ
仙丈ケ岳登山では、ここもオススメの山小屋。たしか一昨年は(コロナのため?)休業していましたが、昨年から再開しました。
先程書いた仙丈小屋の水のことが書かれています。
こちらが水場。仙丈で出来なかった水の補給をしました。
さらに進みます。木の丈が高くなってきました。
沢を横切ります。
また屋根が見えます。山小屋?
藪沢小屋
ここは無人の山小屋です。実は一昨年、仙丈ケ岳に来た時にここで寝泊まりしたんです。泊まっていたのはボク一人だけでした。怖かったけど懐かしい思い出です。
更に進みます。
また沢を横切ります。
ミヤマトリカブト
今回見ることができた唯一の花。仙丈ケ岳は基本、高山植物の宝庫なのですが、今回は花を見る上では遅すぎたのです。
橋を渡ります。
鎖場です。
すっかり樹林の中の道になりました。
大滝ノ頭
昨日通った五合目。
あとは昨日歩いた道を北沢峠に向かって下りるだけ。
三合目を通過。
二合目を通過。
建物が見えてきました。
北沢峠
ゴールです。昨日の出発点に戻って来ました。
こもれび山荘
北沢峠の山小屋。仙丈ケ岳と甲斐駒ヶ岳を両方登る人にはベースとなる山小屋です。
林道バスの時間まで1時間以上あるし、雨も降っているので、ここで時間を潰しました。
NHK-BSで放映された「グレートトラバース」田中陽希さんのサイン色紙ですね。
ここでもコーヒーブレイク☕
紙コップですが挽きたてです。
こちらは林道バスの待合所。平日で雨も降っているというのに登山客が結構います。
28人乗りのバスで定員ピッタリという状況だったのですが、ゆったり乗ってもらおうという配慮で増便を出してくれました。定刻の10分後に出た増便に乗りました。
歩行時間
1日目:3時間27分
2日目:3時間10分
コースタイム詳細はHPをご覧ください。
YAMAPの活動日記です。
エピローグ
林道バスを降りて、バス乗り場近くにある仙流荘という旅館に入りました。ここは仙丈ケ岳もしくは甲斐駒ヶ岳を訪れる登山客にとって嬉しいスポット。
前の晩にここに泊まって朝一番の林道バスで北沢峠入りする人たちが宿泊します。
日帰り入浴もやっているので、下山して山の汗を流すことができます。ありがたい。お湯も温泉です。
仙流荘を出て、「道の駅 南アルプスむら長谷」に立ち寄りました。この中に地元で評判のパン屋があるのです。
写真を撮り損ねたので、こちらはお借りした画像です。
とくに人気のあるのがミニクロワッサン。売り切れることが多く、電話で予約しないと買えないほどだそうです。
帰り道に高遠に寄りました。桜が有名な古の城下町です。
名物の一つが高遠そばのようで、ここで昼食にしました。
焼き味噌と辛味大根のつゆで頂くそば。
こちらは自家製くるみだれで頂くそば。
高遠。昼食で立ち寄るだけは勿体なかったです。時間さえあればもっと色々と散策してみたかったです。高遠(たかとお)という名前の響きも素敵ですね。山と関係なしにまた訪れてみたいです。
閲覧ありがとうございました。
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