山わんこ ボクの足あと🐾

山登りを中心に、旅行等で訪れた色々な場所のご紹介をします

奥秩父縦走路④:遂にフィナーレ 甲武信ヶ岳~雁坂峠


「奥秩父縦走路 全踏破プロジェクト」
今回はそれを達成する山旅に出かけます。


縦走路の未踏区間。赤い太線でなぞっている箇所です。

瑞牆山から秩父・三峯神社まで全長約58㎞の縦走路。未踏区間は前国師岳から雁坂峠まで。正確には、登頂している北奥千丈岳国師ヶ岳との分岐点である三繋平から雁坂峠までの14.9㎞の区間。これを今回、1泊2日で歩こうと思います。


今回の山旅では、既踏区間である瑞牆山~三繋平雁坂峠~三峯神社をつなげようということの他に、もう二つ、やりたいことがありました。
ミッション1三宝山に登る‥‥ことができたらいいなぁ。
三宝山というのは、別に名山でも何でもない山ですが、標高2483mは埼玉県の最高峰なのです。今回登る山の一つ、甲武信ヶ岳から歩行30分で登れます。ボクは埼玉県民なので是非登っておきたい山です。しかし宿泊する甲武信小屋からは16時30分には小屋に入ってほしいと言われています。遅くなるようなら断念しなければいけません。時間との競争になりそうです。
ミッション2:下山後、大滝温泉に立ち寄る‥‥ことができたらいいなぁ。
雁坂峠からの下山道は、山梨県の西沢渓谷側に下りるコースと、埼玉県の秩父側に下りるコース2つがあります。どちらを採っても下山後に温泉に立ち寄りができますが、奥秩父縦走路であるので秩父にこだわりたいです。秩父側には大滝温泉があって、ここに行ってみたいなと思っておりました。問題はバスの本数の少なさ。秩父側に下りた場合、ゴールの川又を14時55分発のバスに乗らなければ立ち寄りが難しいようです。こちらも時間との競争になります。
これらのミッションをクリアできるかどうか❓️



1日目

JR中央線・塩山駅
6月~10月の土休日のみ運行される大弛峠行きツアー・バス。これに乗って出発。



大弛峠
今回のスタート地点に到着。駐車場は登山客の物で満杯です。



標高2365mで車道峠としては一番高い大弛峠。快晴でしたがとても寒い。防寒具を着込んで出発です。



しばらくは木段、木道が続きます。



30分くらい歩くと普通の登山道になりました。



どうやら最初のピークに着いたようです。



前国師岳 標高2570m



一旦下ります。



少し歩くと道標が見えてきました。



三繋平
北奥千丈岳と甲武信ヶ岳の分岐点です。北奥千丈岳へは前回行ったので、全踏破プロジェクトとしては、今、スタート地点に立ったことになります。



ここからが未踏区間。どんな山旅になるのやら。



少し歩くと、またピークです。



国師ヶ岳 標高2592m
この山は今回の山旅で最高峰です。
作家・田中澄江さんの「花の百名山」の一座でもあります。



山頂からの眺望。



富士山です。



では次へ向かいましょう。次なる山は、日本百名山の一座である甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)です。



ここからの道が辛かったです。登って下っての連続。そして見晴らしが殆どない。



展望の利かない道を登って下る。



東梓 標高2271.8m
ピークのようですが、展望ありません。



更に樹林の道を行きます。



ちょっと視界が開けました。



富士山ですが、雲が掛かってしまいましたね。



甲武信ヶ岳が見えます。



また樹林の登山道に戻ります。



富士見 標高2373m
ここも展望のないピーク。何も見えないのに、何故「富士見」なんて名が付いたのだろう?



長い登りです。



また視界が開けました。



近づいてきた甲武信ヶ岳。



分岐の道標です。「千曲川源流」とあります。甲武信ヶ岳はそんな山でもあるのです。



山頂、近づいてきました。ここからは甲武信ヶ岳への最後の登り。



ガレ場に出ました。



山頂に着いたようです。



甲武信ヶ岳 標高2475m
最初に名前を聞いた時、「‘こぶしがたけ’って、ゲンコツのこぶし?」などと思いましたが、斐(山梨県)、蔵(埼玉県)、濃(長野県)の三つの国に跨る山というわけです。



山頂からの眺望。



富士山。かろうじて山頂部が見えました。



山頂からは、今日の宿泊地・甲武信小屋への道と、あの三宝山への道に分かれます。
ここから三宝山に登って甲武信小屋に行く場合、歩行80~90分のようです。
現時刻、まだ15時にもなっていません。
三宝山に登ることができたらいいなぁ」ミッション、実行できそうです❗



三宝山に向かって甲武信ヶ岳を下ります。



平坦になります。



そして三宝山への登りになります。



山頂が見えてきました。



三宝山 標高2483m
展望はありません。しかし標高は甲武信ヶ岳よりも高い。
埼玉県最高峰❗


では、今日の宿泊地・甲武信小屋へ向かいましょう。元来た道を一旦戻ります。



分岐です。甲武信ヶ岳を巻いて小屋に行く道に分かれます。


小屋が見えてきました。



甲武信小屋
今日の宿泊地。明日は平日なので、宿泊者少ないだろうと思ったら満室でした。



夕食です。



メニューはカレーライス🍛
カレーを夕食とする山小屋は多いですが、ここ甲武信小屋のそれは指折り数える絶品と評判なのです。


1日目、終了。登りたかった三宝山にも登れて良かったです。



2日目

まだ真っ暗な早朝の小屋の外。5時前。これから出発です。



破風山。今日一番の目的地・雁坂峠への道で最初に登る山です。



まだ暗い登山道。ヘッドランプを付けて歩きます。


今回の山旅のもう一つのミッション、「雁坂峠から秩父に下山して大滝温泉に立ち寄る
のための早出でした。雁坂峠から下山地の秩父・川又までは歩行6時間くらいかなと計算しています。バスの時間に間に合うよう、雁坂峠に少しでも早く着くようにしようと思いました。時間との競争です。



少しずつ明るくなってきた空。



富士山。今日はいい具合に見られるでしょうか。



すっかり明るくなりました。もうヘッドランプはいりません。



破風山避難小屋



ここから破風山への登りが始まります。



キツイ登り。この日一番の難所です。



登りがゆるやかになりました。



山頂に着いたようです。



破風山 標高2317.7m



山梨百名山の山頂標識です。



と思えば、こちらの山頂標識は埼玉県。山梨県と埼玉県が入り組んでいるのです。「破不山」とも「西破風山」とも名前が付けられているのですね。
山頂は展望ありませんが‥‥、



少し歩いたところで、



視界が開け、はっきりと富士山が見えます。



東破風山 標高2260m
本日二番目の山。先程の(西)破風山からあまり離れていません。



前方に見えるのは、今回の山旅の最後の山である雁坂嶺



そして雁坂峠だと思います。



東破風山を下ります。



そして雁坂嶺、雁坂峠に向かって歩きます。



雁坂嶺への登りになります。今回の山旅の最後の登りか。



山頂が見えてきました。



雁坂嶺 標高2289m
埼玉県の表示の山頂標識。



向かい側には山梨百名山の山頂標識。やはり埼玉県と山梨県が入り組んでいます。



わずかに覗く富士山。



さあ、次はいよいよ雁坂峠。今プロジェクトの目標地点。そこに立ったら縦走路完全踏破です。



雁坂峠に向かって下ります。



更に下ります。



ベンチが見えます。雁坂峠です。



雁坂峠に到達❗



雁坂峠 標高2082m
つながりました❗

奥秩父縦走路、完全踏破達成❗
顔出しNGということで、後ろ姿でガッツポーズ。
(指名手配犯だったりして😅)



峠からの富士山。手前の山が邪魔。これまでの稜線上から見たものの方が良かったです。



分からないと思いますが、この石碑には「雁坂峠」と書かれています。神様ではないと思うのですが、お賽銭がされていました。


さて、縦走路完踏したところで、今回の山旅のもう一つのミッションが残っておりました。
この後、山梨県の西沢渓谷側に下りるのか、埼玉県秩父側に下りるのか。
秩父の大滝温泉に立ち寄ることができるのか❓️



現在の時刻、9時を少し回ったところ。秩父側のゴール川又バス停までの歩行時間はおよそ6時間。これは多少の休憩時間を含んでいるだろうと思います。バスの発車時刻は14時55分。ギリギリかなぁ。



大滝温泉はこの山旅を計画した時から行ってみたいと思っていました。思い切って秩父側へ下山することにしましょう❗



秩父・川又に向かって再スタート。縦走路完踏を終えても、まだまだ緊張の山旅。



雁坂小屋
食事なし素泊りですが、昔ながらの静かな山小屋と評判です。



クサリ場出現❗



沢を横切ります。



迂回路ォ❓️ 時間ロスにならなければいいんだけど‥‥。



またクサリ場。



こういう安全な道は急ぎ足だ。



紅葉🍁。これまでゆとりがなくて気が付かなかったなぁ。



樺避難小屋
まだ5.6㎞あります。



秩父側の下山路は長い。



雁道場
渡り鳥の雁が山を越す時に、ここでひと休みするというところから命名されたようです。

で、時間の方はどうでしょう? 現在の時刻は12時過ぎ。ここからの予想歩行時間は2時間15分。バスの発車時刻は14時55分なので間に合いそうです。いや、この2時間15分だって、これまでのペースを考えればかなり短縮になりそう。余裕でゴールできるでしょう。



この辺りからは杉の樹林の登山道になりました。



紅葉はナシ。せっかくゆっくり歩けるようになったのに残念。



道路が見える。下界です。



雁坂峠登山口



雁坂峠からここまで10.1㎞もあったんだなぁ。



ここからは車道歩きです。



水の音がするなと思っていたら、川が流れていたんだなぁ。



山旅は終わり。歩いてきた山の方を振り返ります。



川又バス停
ゴールに到着です。現在の時刻は13時55分。なんと発車時刻より1時間も前に到着しちゃいました。「ギリギリかなぁ」と焦っていたのが可笑しくなります。



このバス停からは、西武バスと秩父市営バスの両方が発着しています。乗ったのは市営バスの方で、これで大滝温泉まで行きました。
歩行時間
1日目:6時間37分
2日目:8時間21分

コースタイム詳細はHPをご覧ください。


YAMAPの活動日記です。


埼玉県最高峰の三宝山に登ったので、YAMAPの「埼玉県の最高峰」バッジをGetしました。




道の駅大滝温泉
帰りに立ち寄った日帰り温泉。行きたい行きたいと思っていた温泉、来れて良かった。
長い縦走の後の温泉は最高です。お食事処もあるので、湯上りに祝杯を上げたいところでしたが、あいにく今日はお休みということで、ちょっとそれが残念でした。


HPの「奥秩父縦走路」も、今回で完璧になりました。


長いブログになってしまいました。何しろ泊まりの山旅でしたので。
最後まで閲覧くださって、ありがとうございました。